猫とジュンゴと茶碗蒸し

ボードゲームについて感じたことを書いています。

ブラッドバウンド

大変エクセレントなボドゲに遭遇したのでメモメモ。
「ブラッドバウンド」の紹介です。
シャドウハンターのシステムを簡略化した感じ。人狼のシステムを少し複雑化した感じ。
個人的に人狼は好かないのですが、これはとってもおもしろい。



●ブラッドバウンドとは?
正体隠匿系のカードゲーム。
プレイヤーは2つの陣営に分かれ、相手のリーダーを殺害したチームが勝ち。
…なのですが、誰か一人でもプレイヤーが死亡した時点で、即ゲーム終了となるので
「こいつなんか怪しいからとりあえず釣ろうぜ」みたいなことにはなりません。
リーダー以外のプレイヤーを殺してしまった場合は、逆に敗北してしまうので
リーダーを見極めるまでは容易に手をかけるわけにはいかないのです。

また、「異端審問官」という第3勢力を含めた遊び方もあります。
異端審問官がいた場合は、さらにゲームが熱狂すること間違いなし。


●ゲームの流れ
プレイヤーにランダムにキャラクターカードが1枚配られます。
自分のキャラクターを確認したら、自分の左隣のプレイヤーに対し
自分のキャラクターカードの右下の陣営アイコンだけを見せます。
スタートプレイヤーを決めたら、ゲーム開始です。

スタートプレイヤーには「短剣」が渡されます。
短剣を持ったプレイヤーが取れる行動は次の2つ。
・短剣を他のプレイヤーに渡す
・短剣で他のプレイヤーを刺す

短剣で刺されたプレイヤーが取れる行動は次の2つ。
・自分のキャラクターカードに応じたダメージトークンを1つ受け取る
・地位トークンでダメージを受けていない他のプレイヤーに「身代り」要求を出し、
合意が取れたなら短剣とダメージを肩代わりさせる

短剣によるダメージを地位トークンで受けた場合、キャラクターカードに応じた特殊能力を発動させることも可能です。
身代り不可のダメージを与えたり、任意のプレイヤーの正体を暴いたり。
この特殊能力の発動がゲームに素敵なスパイスを加えてくれます。

ただし、ダメージ系特殊能力によって地位トークンを開示した場合は
自身の特殊能力を発動することができません!
ダメージ系特殊能力をもつキャラクターは9枚中4枚。
自らの地位を開示することは危険を伴う行為ですが、敵の特殊能力発動を封殺できるのもとても魅力的。
特殊能力発動のタイミングはゲームの流れを大きく左右する要素となっています。


いずれかのプレイヤーが4点のダメージを受けた時点でゲーム終了です。
全プレイヤーはキャラクターカードを公開し、
殺害されたプレイヤーが敵陣営のリーダーであったかどうか確認します。
リーダーは地位の数字が一番少ないキャラクターカードを所持したプレイヤーです。


●良い点
・インスト時間が短い(10分程度)。
・プレイ時間が15分程度で収まり、テンポが非常に良い。
・無意味に釣られて待ちぼうけ。ということがないため、全員がゲームに参加できる。
・開始前に自分の右隣のプレイヤーが所属している陣営のヒントを得られること。



●悪い点
・プレイ人数の最小が6人からとなっており、自宅で卓を立てるには難しい
・プレイ人数最大の12人でやった場合、プレイ時間が倍以上に延びる
→初プレイの人数が多いなら、せいぜい8人程度までで卓を立てるのが無難
・スタートプレイヤーと隣のプレイヤーが別陣営だった場合、
正体が見えるまで刺し合うプレイスタイル。
敵陣営の情報を引き出すには有力だが、3ダメ受けた時点であとはお互い傍観者になってしまう…というのはどうかと思う
→仮に刺されたのが「アサシン」だった場合、エルダー不在と読みぶっぱなし殺害の可能性もあったりするかも。
きちんとエルダーの不在確認をしたならともかく、
勘で殺害するとゲームが成り立たない。


年始から素晴らしいゲームで遊ばせて頂きました。
是非また遊びたいと思っている一品です。




ブラッドバウンド 基本情報
■プレイ人数:6〜12人
■プレイ時間:30分
■対象年齢:14歳以上
■ゲームデザイナー:カレ・クレンツァー
■原題:BLOOD BOUND
■発売日:2013/11/23
■箱サイズ:255×255×50 mm
■発売元:株式会社アークライト