猫とジュンゴと茶碗蒸し

ボードゲームについて感じたことを書いています。

地獄の釜

ブラッドバウンドを買ってから約1ヶ月後。
そこには2つ目のボドゲを買っちゃったジュンゴの姿が!
これ、欲しかったんです。

というわけで本日ご紹介させて頂くのは、
「地獄の釜」というゲームです。



●地獄の釜とは?
1600点を目指してチップを賭ける、ギャンブルゲームです。
しかし一般的なギャンブルゲームと異なるのは
「自分の賭けを成功させなくても、他者が自分と同額以上の賭けに成功していた場合、自分も成功になる」
というシステム。
それなら簡単に1600点なんて届くんじゃないの?とおもいきや
そんなことない。そんなことなかった!


●ゲームの流れ
プレイヤーにはボードに置くための駒と200点が配られます。
自分の駒をボードの200のエリアに置き、スタートプレイヤーを決めたら準備完了です。
(ちなみに、ルールブックでのスタートプレイヤーの決め方は「ほほの赤い人」となっています。ふしぎなルール。)

1ラウンドは4つのフェイズで構成されています。


1:チップを賭ける
好きな枚数のチップを握り、全員一斉に公開します。
この際、賭けたチップが最も多いプレイヤーにダブルボーナスの権利が発生します(後述)。
このダブルボーナスの権利は、賭けたチップが同額のプレイヤーが複数いた場合、全員に発生します。


2:石炭をめくる
スタートプレイヤーからボード中央の石炭チップを1枚選び、めくります。
めくった石炭に数字が書いてあった場合、
 さらにめくる
 or自分の手番を終了し、左隣のプレイヤーに石炭をめくる権利を移行させる
のいずれかを選ぶことができます。
めくった石炭チップに悪魔が描かれていた場合、バーストとなります。
バーストとなった場合は、ただちに次のプレイヤーに石炭をめくる権利が移行します。
全プレイヤーの手番が終わるまでこれを繰り返します。
※前のフェイズでチップを賭けなかったプレイヤーも、このフェイズに参加します。


3:精算
賭けの成功失敗に応じて、チップの増減が行われます。
賭けの成功判定はいずれかのプレイヤーがこのラウンドでめくった石炭チップの数字の合計点が、自分の賭けた金額よりも多かった場合は成功です。
賭けたチップと同額のチップを銀行から受け取ります。
どのプレイヤーもこのラウンドでめくった石炭チップの数字の合計点が、自分の賭けた金額以下だった場合、失敗です。
賭けたチップを全て銀行に渡します。

さらにボーナス判定があります。
・めくった石炭チップの枚数が最も多いプレイヤーに50金。
 複数のプレイヤーが該当する場合は、全員に50金支払われます。
 ただし、悪魔をめくったプレイヤーはバーストしているので、0枚としてカウントします。
・めくった石炭チップの数字の合計が最も大きいプレイヤーに50金。
 複数のプレイヤーが該当する場合は、全員に50金支払われます。
 ただし、悪魔をめくったプレイヤーはバーストしているので、計0としてカウントします。
・ダブルボーナス。
 チップを賭けるフェイズで最高額を提示したプレイヤーが賭けに成功していた場合、
 賭け金と同額のチップがさらに銀行から支払われます。
・最下位プレイヤーへのボーナス。
 自分の所持金を示す駒が、ボード上の単独エリアで存在している場合
 or50金以下のエリアに存在している場合(このエリアのみ複数の駒がいてもよい)
 上記条件のいずれかを満たしている時に、悪魔を出してしまったプレイヤーは
 最下位プレイヤーに対して50金を支払わなければなりません。


4:コマの移動
増減したチップに合わせ、ボード上の自分の駒を適切なエリアに移動させます。
そして、ボード上の石炭チップがボード中央の釜の絵の中に収まりきった場合、既にめくった石炭チップを戻して裏返しにし、リシャッフルします。

また、1600のエリアに駒を移動させたプレイヤーがいた場合、ゲーム終了です。
チップの合計枚数を開示し、最も合計金額の多いプレイヤーが勝者となります。


●良い点
・インストが簡単。ルールも簡単。
コンポーネントの質がとても良い。
 チップもずっしりとした重量感。
運ゲーかと思いきや、釜の中の悪魔の数を計算することで期待値を割り出すことができるので、考えてもたのしい。

●悪い点
・5人以上でプレイすると、100や200のチップが足りない。
→結局、Prime製100のポーカーチップを買い足しました。
これで快適に遊べています。
・重い。
1.7kgは重い。
・精算時がちょっとわずらわしいので、ディーラー役の人がいるとスムーズに進められるかもしれません。
・シンプルなゲームだけど、値段が割高のために購入は薦めにくい…
とはいえコンポーネントの質を考えると、納得できるかな。私は6800円で買いました。


運要素の強いゲームは好みではないんだけど、このボドゲはその運要素が適度に良い方へ機能させています。
石炭リフレッシュしたからいっぱいにぎる!
→1枚目に悪魔引く人続出とかとか。

収束性もあるのでダラダラ長引くこともありません。
小一時間あればMAXの6人でやっても十分終わります。

ゲーム終盤になると最下位の人でも300金位はあるのですが
それを全部突っ込んでもまず失敗するんですよね。
正直、200金を成功させるのもなかなか難しい。
それでも果敢にチャレンジして散っていく姿をみるのはとてもいいです。
インストの練習にももってこいの優しいゲーム。


地獄の釜 基本情報
■プレイ人数:2〜6人
■プレイ時間:40分
■対象年齢:10歳以上
■ゲームデザイナー:Tanja Engel (ターニャ・エンゲル) & Sara Engel (サラ・エンゲル)
■原題:Auf Teufel komm raus
■発売日:2013/02/05
■サイズ:295×295×75(mm)
■重量:1700g
■発売元:Zoch (ツォッホ, ドイツ)